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ヴィンテージファン必見!FRP 製イームズシェルチェア修理の様子(例 01)

イームズ(ハーマンミラー)のアームシェルチェアの修理を請けた際の、実際に行った作業の様子を紹介します。

  • お客様からの依頼
  • FRP 製シェル部分の修理
  • ショックマウントの接着
  • 仕上げ

と進んでいきます。

1)お客様からの依頼

ある日、「古いイームズがもともと割れていたので、もし修理が可能でしたら、概算で構いませんのでだいたいの費用を教えていただけないでしょうか?」と、ホームページの問い合わせフォームから依頼をうけました。

「破損具合・材質などを確認したいので、何枚か破損部分の画像を送ってください。折返し、見積もり料金など連絡したいと思います」と返信したところ画像が送られてきました。

お客様のアームシェルチェア

画像を確認すると、古いヴィンテージのアームシェルチェアで、FRP でできたシェルが 1箇所 10cm ほど割れています。

また、「ショックマウントが外れてしまっていますので、これも接着していただきたいのです」と相談受けました。
(ショックマウントとは、シェルの裏側に付いてる、脚を取付けるための部品です。)

画像を拝見した結果、「修理は可能」と返事しました。

実は、真っ二つに割れてても修理する自信はあります。

ショックマウントの再接着も問題なく可能です。

修理する場合、チェアの表側も裏側もオリジナル同様に、平滑に極力ディティールを崩さないようにしますので、割れたままの状態より見栄えは良くなると思いますが、このチェアを作ったハーマンミラー社のとは違った樹脂や接着剤を使用するため、どうしても修理箇所の色・艶は違ってしまいますけどね。

2)FRP 製シェル部分の修理

後日、お客様から傷ついたアームシェルチェアが送られてきました。

確認すると、事前に見せてもらっていた写真の通り、シェルは 10cm ほど割れています。

面の欠損部分も少しありました。

割れたシェルの状態(表側)
割れたシェルの状態(裏側)

ショックマウントの外れは、勝手に1個だと思っていましたが、2個外れていて、もう1個が取れかけです(汗

ショックマウントが外れた状態

まず、シェルの修理から取りかかりました。

割れている部分を綺麗にするため、余計なゴミやホコリを除去したり、接着部分をサンディング(ペーパーがけして粗す)・脱脂したりして整えます。

割れた時の影響で、面に変なテンション(圧力)がかかっていることもありますので、そういうのが無いようにしておきます。

サンディング・脱脂されたシェル(表側)
サンディング・脱脂されたシェル(裏側)

割れている部分が綺麗に整ったら、汚したくない部分をマスキングして、樹脂・ガラス繊維を充填・積層します。

樹脂・ガラス繊維を充填/積層されたシェル

事前のサンディングで、『接着強度が上がるように』、『接着面積が増えるように』考えて接着面を整えておくのがポイントですね。

樹脂が完全硬化しましたら、面がつながるように整形・水研ぎして、修理完了です。

樹脂や接着剤の硬化具合は見た目では判断しにくいのですが、剛性や強度に関係しますので大事なんですよ。

3)ショックマウントの接着

ショックマウントの接着部分とシェル側の接着部分をサンディングして、接着位置・方向を間違えないように、マーキングしておきます。

ショックマウント接着部分のサンディング・マーキングが済んだシェル

接着位置・方向を間違えると、脚の高さが変わったり、取付用のネジが入らなくなったりして、支障が出ますよ、きっと。

ショックマウントって材質がよく分からないんですが、サンディングした際に出る削り粉が、脱脂用の有機溶剤に触れてシェルに付くと、黒く汚れるのでコレも注意ですね。

汚れは FRP の細かいスキマに入ると除去しにくいですよ^^

接着部分が綺麗に整ったら、汚したくない部分をマスキングして、接着します。

ショックマウント接着中の様子

脚も取付けて、不具合でないよう位置調整に気配りしますよ。

ショックマウント接着中の様子

これは脚の重さも接着面に加わるので都合いいです。

『接着』って簡単な作業って思われるかもしれませんが、ノウハウが多いので、気配りして作業してるんですよ。

接着剤が完全硬化したらマスキングを除去して、接着作業完了です。

4)仕上げ

シェルと脚を綺麗に拭きあげて組み立てた後、座ってみたりネジってみたりして、チェア自体の傾きや強度を確認します。

修理されたシェルの様子(表側)
修理されたシェルの様子(表側)
修理されたシェルの様子(裏側)
修理されたシェルの様子(裏側)
接着されたショックマウントの様子
接着されたショックマウントの様子

問題なさそうなので、お客様に修理完成した画像を確認してもらい、OK を貰ったので梱包してお届けしました。

修理が完了したアームシェルチェア

これにて修理完了です。

→ アームシェルチェアの割れ修理(例 02)

→ アームシェルチェアの穴あき修理(例 03)

イームズのシェルチェアってヴィンテージものですと、ガラス繊維と樹脂を金型でプレスして作られています。

特殊な作り方をしているシェルチェアの修理は、不可能だと思っている人もいるかもしれませんが、可能なんですよ。

古いものですので割れたりカケたりすると、リペア(修理)に困ると思いますが、当店では承っています。

脚を取付けるショックマウント部分の再接着もしています。

当店はガラス繊維やカーボン繊維、樹脂の取扱には慣れていますし、自動車やレーシングカーなどの FRP パーツの修理経験も豊富ですので、その技術を使って FRP 製チェアの修理しています。

色までは再現できませんが、私が修理したチェアは、今のところ問題なし、クレームなしです。

FRP 製チェアのリペアに困ってましたら、ご相談くださいね。

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